スリッページって何?まずは基礎を押さえよう
スリッページとは、FX取引において注文した価格と実際に約定した価格の間に生じるズレのことを指します。この現象は、特に初心者には混乱を招きやすく、「なぜ注文した価格で取引が成立しないの?」という疑問を生みます。基本的には、相場の急変動や市場の流動性不足が原因で発生します。
初心者が誤解しがちなポイント
- スリッページは損だけではない:ズレがプラスに働くこともあります。
- 全ての取引で発生するわけではない:特定の状況でのみ起こります。
なぜスリッページが発生するのか
スリッページは、注文が市場に出されたタイミングと実際の約定タイミングの間で価格が変動することで発生します。特に、ニュースや経済指標の発表時など、価格が一気に動く場面で頻発します。

雇用統計の発表直後に取引したら、注文した価格と全然違う価格で約定してびっくりしました。。。。
スリッページの種類:良いスリッページと悪いスリッページ
スリッページにはポジティブスリッページ(利益が増える)とネガティブスリッページ(損失が増える)の2種類があります。
ポジティブスリッページとは
これは、注文した価格よりも有利な価格で約定するケースです。たとえば、102円で買い注文を出したところ、101.8円で約定する場合などが該当します。
ネガティブスリッページとは
逆に、注文した価格よりも不利な価格で約定するのがネガティブスリッページです。たとえば、102円で売り注文を出したところ、101.5円で約定してしまうケースがこれに当たります。
知っておきたいスリッページの「影響度」
スリッページが利益に与える影響は、小さなズレでも大きなポジションを持っている場合には無視できないほどの損益差を生むことがあります。
スリッページが起こる場面:あなたの取引にも潜む危険
スリッページは以下のような特定の状況で頻繁に発生します。
経済指標発表時の大混乱
非農業部門雇用者数(NFP)や金利政策発表時など、重要な経済指標の発表時には、市場が急激に動き、スリッページが発生しやすくなります。
急激な相場変動と低流動性の時間帯
ニューヨーク市場がクローズした直後の時間帯など、取引量が少ない時にもスリッページが発生しやすいです。
指値注文と成行注文、それぞれのリスク
成行注文は市場価格で即時約定するため、価格変動に応じたスリッページが起こりやすいですが、指値注文は希望価格での約定を試みるため、未約定のリスクがあります。
スリッページを防ぐ方法:リスク管理術を身につけよう
スリッページを完全に防ぐことは難しいですが、以下の方法でリスクを軽減できます。
信頼できるFX業者の選び方
スリッページの発生頻度や程度は業者によって異なります。約定力が高い業者を選ぶことが重要です。
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注文の種類を理解して活用する(指値 vs 成行)
- 成行注文:スリッページが起きやすいが、迅速な約定が可能。
- 指値注文:スリッページは起きにくいが、未約定のリスクあり。
経済カレンダーを活用する
重要な経済指標の発表時には、取引を控える、またはポジションを軽くすることでリスクを軽減できます。
取引時間帯を見直す
流動性が高いロンドン市場やニューヨーク市場の取引時間帯を中心に取引を行うのがおすすめです。
スリッページがプラスになる場合も?意外なメリット
スリッページはネガティブな印象を持たれがちですが、ポジティブスリッページによって利益を得ることもあります。
思わぬ利益を得られるケース
たとえば、成行買い注文を出した際、価格が下がった後に約定すると、本来よりも安い価格でポジションを持つことができます。
トレンドフォロー戦略との相性
トレンドが明確な場合、ポジティブスリッページによって利益が拡大する可能性があります。
実践!スリッページを確認・分析する方法
約定履歴の見方
取引プラットフォームで約定履歴を確認し、スリッページの頻度や傾向を分析することが重要です。
スリッページを改善するための自分の取引スタイル見直し
頻繁にスリッページが発生する場合、自分の取引戦略や時間帯を見直すことで改善が可能です。
まとめ:スリッページとどう向き合うべきか
スリッページは避けられない現象ですが、正しく理解し、リスク管理を徹底することで大きな損失を回避できます。スリッページを上手に利用し、トレードスキルを向上させましょう。「スリッページも相場の醍醐味」と捉え、FXの世界を楽しむ心構えが重要です。
